PP初期化時間
移動局オプション画面で、測量タイプフィールドをPPキネマティックに設定していた場合は、PPK初期化時間の項目が測量スタイルの設定画面のリストに表示されます。
初期化時間を定義するには、PP初期化時間をタップします。
データが処理される際、PPキネマティック測量からセンチメートル単位の精度を達成するには、測量の初期化が必要です。2周波受信機を使用する場合、少なくとも5つのL1/L2衛星が観測されている限りは、自動的にオンザフライ初期化を開始します。
後処理測量では、受信機がその後15分間、中断なしで最低5基の衛星を観測可能である、またはその後8分間、中断なしで6基の衛星を観測できることが確実な場合のみ、オンザフライ(自動)での初期化に頼ることをお勧めしますそれ以外の場合、既知のポイント上で初期化してください。
初期化中に十分なデータを収集し、後処理ソフトウェアが問題なく処理を行うことができるようにしてください。推奨される初期化時間は次の通りです:
初期化方法 | 4衛星 | 5衛星 | 6衛星以上 |
---|---|---|---|
L1/L2オンザフライ初期化 | 不可 | 15分 | 8分 |
L1/L2新規ポイント初期化 | 20分 | 15分 | 8分 |
既知ポイント 初期化 | 少なくとも4つのエポック |
- 一般的に推奨時間が適切です。この時間を短くすると、後処理測量の結果に影響を与えることがあります。
- PDOP値が20以上の場合は初期化できません。
- 初期化までの時間カウンタは、捕捉中の衛星のPDOPが、使用中の測量スタイルで設定されたPDOPマスクを超過した時点で、一時停止されます。PDOPがマスク未満にまで下がった時点で、カウンタが再開します。
初期化後、測量モードは「未初期化」から「初期化済み」へ変わります。受信機が最小必要数の衛星を捕捉し続ける限り、モードは「初期化済み」に留まります。モードが「未初期化」に変わった場合、測量を再度初期化する必要があります。

後処理キネマティック測量でオンザフライ初期化を行う場合には、初期化が得られる前にポイントを測定することができます。Trimble Business Centerソフトウェアはデータを処理し、フィックス解を求めることができます。初期化中にこれを行ったにも関わらず衛星のロックを失った場合は、ロックが失われる前に測量したポイントの1つを再び測定します。
必要となる衛生の数は、1つの衛星群の衛星を使用しているか、または複数の衛星群の衛星を使用しているかによって異なります。一度初期化が実行されると、ポジションを測定できるようになり、最初の初期化に必要だった衛星数よりも1つ少ない衛星数で初期化を保持できます。衛星数がそれ以下になると、測量を再度初期化する必要があります。
衛星系 | 初期化に必要な衛星 | 位置情報の生成に必要な衛星 |
---|---|---|
GPS のみ | 5 GPS | 4 GPS |
GPS + QZSS | 4 GPS + 1 QZSS | 3 GPS + 1 QZSS |
GPS + GLONASS | 4 GPS + 2 GLONASS | 3 GPS + 2 GLONASS |
GPS + BeiDou | 4 GPS + 2 BeiDou | 3 GPS + 2 BeiDou |
GPS + Galileo | 4 GPS + 2 Galileo | 3 GPS + 2 Galileo |
BeiDouのみ | 5 BeiDou | 4 BeiDou |
BeiDou + GPS | 4 BeiDou + 2 GPS | 3 BeiDou + 2 GPS |
BeiDou + GLONASS | 4 BeiDou + 2 GLONASS | 3 BeiDou + 2 GLONASS |
GLONASSのみ | – | – |
Galileoのみ | – | – |
QZSSシステムは、GPSと同じ時間基準が使用されているので、カウンターにはGPS衛星の一つとして数えられています。