単一の無線周波数で複数の基準局を操作
RTK測量では、異なる送信遅延で自分の基準局を操作することで、同じ周波数で作業している他の基準局からの無線干渉の影響を減らすことができます。
複数の基準局を使用する場合、基準局測量を開始する時にそれぞれの基準局に対して送信遅延を設定します。それぞれの基準局は、異なる送信遅延とステーションインデックス番号で放送しなければなりません。遅延は、基準局すべてからの補正を移動局が1つの周波数で一度に受信できるようにしてくれます。ステーションインデックス番号は、移動局でどの基準局を使用するかを選択できるようにしてくれます。
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基準局無線送信遅延は、Trimble GNSS受信機、またはSpectra Geospatial SP100 GNSS受信機でのみ設定することができます。
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一つのジョブで異なる基準局を使用して測量を実行する時、基準局の座標が同じ座標系にあり、それぞれの条件に合っていることを確認します。
一つの周波数で複数の基準局を操作するには、CMR+またはCMRx補正記録フォーマットに対応した受信機を使用する必要があります。
その他のすべての基準局と移動局の受信機は、TrimbleGNSS受信機である必要があります。
無線機リピータを使用する予定の場合には、送信遅延は使用しべきではありません。
基準局受信機をスタートする前に、以下を行います。
- CMR+またはCMRx補正メッセージフォーマットを選択します。基準局と移動局の両方の測量スタイルでこれを選択します。
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無線機で空中通信速度を少なくとも4800ボーに設定します。
4800ボー(空中通信速度)を使用する場合、1つの周波数で2つの基準局しか使用できません。1つの周波数での基準局の数を増加させたい場合には、空中通信速度を増加します。
基準局測量を開始する時には、以下を行います。
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ステーションインデックスフィールドで、0から31の範囲内で値を入力します。この数は補正メッセージ内で放送されます。
この測量スタイルで標準ステーションインデックス番号を設定できます。基準局オプションをご参照ください。
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使用している受信機が送信遅延をサポートする場合、「送信遅延」フィールドが現れます。使用したい基準局の数に従って、値をmsで入力します。下の表を参照してください:
基準局1 基準局2 基準局3 基準局4 基準局1つ 0 – – – 基準局2つ 0 500 – – 基準局3つ 0 350 700 – 基準局4つ 0 250 500 750
同一周波数上で複数の基準局を使用する場合、移動局による測量中に基準局を変更することができます。
基準局を切り替えるには、「測量」メニューから、「基準局受信機交換」を選択します。
「基準局選択」画面が現れます。それは、使用している周波数で作業しているすべての基準局を表示します。リストは、それぞれの基準局のステーションインデックス番号とそれぞれの信頼度を示します。使用したい基準局を選択します。
異なる基準局に変更する時、OTF受信機は自動的に初期化を始めます。